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環境電磁波のエネルギを利用するエネルギハーベスティング(Energy Harvesting)技術

 環境電磁波のエネルギ(Energy harvesting)を用いたワイヤレス通信の実現  

 環境電磁波のエネルギを回収してバッテリレス・ワイヤレス通信を実現するの検討を行い,キャパシタに充電したエネルギを利用して, 46[ms]の間に3Byteの加速度センサのデータ送信に成功しました. Fig.1に適用イメージを示しています. 建造物のヘルスモニタリング(health monitoring)に適用できます.

 様々なモノにセンサを取り付けデータを収集する,いわゆるIoT(Internet of Things)が普及している.これらのBig dataを解析することで,これまで得られなかった新たな情報が入手可能となる. IoTに使用されるワイヤレス通信端末は信号線や電源線を必要としないため,敷設工事の短縮や設備の費用削減が期待できる.しかし,バッテリが切れると通信ができない.人手が届きにくい僻地や橋梁の高所などではバッテリの保全,維持が難しい課題がある.
 一方,省エネルギ対策として,身の回りに有るわずかなエネルギを電力に変換して活用するEnergy Harvestingが注目されている.筆者等は,太陽光発電と併用して圧電素子を用いて歩行時の運動エネルギ回収するハイブリッド給電によるユビキタス通信 [ref],ならびに非常災害時の通信手段確保を目的として,握力でエネルギを生成するバッテリレスワイヤレス通信システムを開発してきた [ref].
さらに身の回りにある環境電磁波のエネルギを回収する検討も進められている.受信電力が極めて小さいために,特別なアンテナや整流器の開発が行われている.
 本研究では,IoTセンサの電源確保を目的として,環境に放射されている電磁波のエネルギを回収して利用するEnergy Harvesting型のワイヤレス通信端末の検討を行った.特別なアンテナや整流デバイスを使用せず,既存の部品を使用した簡易な構成を検討した.この結果,VHF帯放送波のエネルギを回収して動作するワイヤレス通信端末を開発し,これを用いて加速度センサのワイヤレス伝送を実現した.

 

研究システムの概要
 システムの概要をFig. 1に示す.本研究では建造物等のインフラ設備倒壊の前兆を感知し,事前に周囲に危険を通知する「建造物倒壊前兆警報システム」への適用を目的としている.

Fig. 1 Infrastructure warning system employing broadcasting wave energy harvesting.

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Fig. 2 Configuration of battery-less wireless communication system using broadcasting wave energy.

Fig. 3 Voltage profile across capacitor (Ct) for intermittent data transmission

Fig. 4 Configuration of four-stage boost circuit.

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Fig. 5 Frequency characteristics of boost circuit

Fig. 6 Transient response during charging.

Table 1 Communication time versus capacitance of Ct

Published papers:

  1. 渡邉 勇樹, 田中 將義,放送波のエネルギを利用したバッテリレスワイヤレス通信に関する研究
    第50回(平成29年度(2017))日本大学生産工学部 学術講演会,2-44  計測・制御・情報,Ref pdf

 

 

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